面接で希望年収を聞かれたら?答え方と伝え方の例文
面接で希望年収を聞かれたら、職種と地域の相場を調べたうえで「年収[X]万〜[Y]万円を希望しています」と幅で伝え、下限は本当に受け入れられる金額にします。一次面接など早い段階では「現年収をふまえ、御社の規定に沿ってご相談させてください」と添え、具体的な交渉は内定前後に行うのが基本です。
面接で希望年収を聞かれたら、職種と地域の相場を調べたうえで「年収[X]万〜[Y]万円を希望しています」と幅で答え、下限は本当に受け入れられる金額にしておきます。早い段階の面接では「現年収をふまえ、御社の規定に沿ってご相談させてください」と添え、具体的な交渉は内定の前後に回すのが日本の転職では一般的です。
面接官はなぜ希望年収を聞くのですか?
「希望年収はいくらですか」「給与面でのご希望はありますか」は、意地悪な質問ではありません。面接官が確かめたいのは主に次の点です。
- 予算に合うか:そのポジションには、あらかじめ年収の幅(予算)が決まっています。大きく外れていれば、お互いに時間を無駄にしてしまいます。
- 自分の市場価値を理解しているか:相場を調べて根拠を持って話せる人は、仕事でも準備ができる人だと受け取られます。
- 入社後のミスマッチがないか:条件に不満を抱えたまま入社すると、早期離職につながりやすくなります。
特に中途採用では、一次面接や人事面接の段階で現年収と希望年収を確認されることがよくあります。聞かれて慌てないよう、面接前に答えを用意しておきましょう。人事面接と現場面接で聞かれる内容の違いは、一次面接と二次面接の違いで整理しています。
希望年収の相場はどこで調べればいいですか?
金額の根拠になるのは、自分の感覚ではなく複数の情報源です。次のような種類の情報を組み合わせて、職種・経験年数・地域ごとの幅をつかみましょう。
- 国の統計:厚生労働省などが公表している賃金に関する統計では、職種や年齢、企業規模ごとの賃金の傾向を確認できます。全体の水準をつかむのに役立ちます。
- 転職サービスや人材紹介会社が公表する年収データ:職種別の年収調査や給与レポートを公開しているところがあります。調査方法や対象が異なるので、一つだけを信じず複数を見比べます。
- 求人票の想定年収:同じ職種・同じ地域の求人を10件ほど見比べると、「年収[X]万〜[Y]万円」という提示の幅から相場が見えてきます。応募先の求人票に記載があれば、それが最も重要な手がかりです。
- 転職エージェントへの相談:担当者は実際の決定年収を見ているため、自分の経歴ならどのくらいが現実的か、具体的に教えてもらえることがあります。
- 同業の知人や業界のつながり:同じ職種で働く先輩や元同僚に、相場感を聞いてみるのも有効です。
調べた結果は「下限」「希望」「理想」の三つの金額としてメモしておくと、面接で迷わず答えられます。
日本では年収をどう伝えるのが一般的ですか?
転職の面接では、税金や社会保険料を引く前の額面の年収で話すのが一般的です。手取りや月給で答えると、相手と前提がずれてしまいます。
年収には通常、月々の給与に加えて賞与(ボーナス)が含まれます。面接で現年収を伝えるときは「賞与込みで年収[X]万円です」のように、何が含まれているかを一言添えると誤解がありません。残業代の割合が大きい場合は、「うち残業代が月[Z]時間分ほど含まれます」と補足しておくと、条件を比較しやすくなります。
応募先の想定年収を見るときも、固定残業代(みなし残業)が含まれているか、賞与の算定方法はどうなっているかを確認しておきましょう。
希望年収はいつ、どこまで具体的に答えるべきですか?
- 一次面接・人事面接:相場をふまえた幅を伝えつつ、「御社の規定もふまえてご相談させてください」と柔軟さを示すのが無難です。仕事内容がまだ分からない段階で金額を一点に固めると、後で調整しにくくなります。
- 最終面接・オファー面談:業務内容や役割がはっきりしたら、具体的な金額で話して構いません。労働条件通知書が出る前が、交渉できる最後のタイミングです。
幅で伝えるときは、希望の中心よりやや高めに上限を置き、下限は本当に受け入れられる金額にするのがコツです。企業は下限に注目しやすいため、「この額なら入社してもいい」と言える数字を下限にしてください。幅は広げすぎず、[X]と[Y]の差を小さめにしておく方が真剣さが伝わります。
現在の年収を聞かれたらどう答えますか?
日本の転職面接では、現年収を聞かれるのはごく普通のことです。正直に、額面と内訳を添えて答えましょう。入社手続きで前職の源泉徴収票を提出することが多いため、現年収を多めに言うのは絶対に避けてください。後で分かれば信頼を大きく損ねます。
現年収が相場より低い場合は、金額だけで終わらせず、理由と希望の根拠を続けます。「現職は年功的な給与体系のため年収[X]万円ですが、担当業務の範囲と相場をふまえ、[Y]万円前後を希望しています」と話せば、低い現年収に引きずられにくくなります。
年収以外の条件も一緒に話していいですか?
もちろんです。年収の数字が希望に届かなくても、全体の条件で納得できることはあります。
- 住宅手当や家族手当などの各種手当
- 在宅勤務の頻度、フレックスタイム
- 資格取得支援や研修の機会
- 入社後の評価の時期と昇給の仕組み
- 年間休日や有給休暇の取りやすさ
「年収はこの幅を希望していますが、在宅勤務の制度や研修の機会も含めて総合的に判断したいと考えています」と伝えると、交渉の余地が広がります。
希望年収の回答例は?
以下はすべて架空の例です。金額は相場を調べたうえで自分の数字に置き換えてください。
同職種での転職(経理、佐々木 恵さん)
「現在の年収は、賞与込みで[X]万円です。今回は連結決算の業務も担当させていただけると伺っていますので、業務の範囲と同じ職種の求人の相場をふまえ、年収[Y]万〜[Z]万円を希望しています。御社の規定もあると思いますので、ご相談させていただけますと幸いです。」
未経験職種への転職(販売職からITサポート、木村 拓也さん)
「未経験からの挑戦になりますので、まずは御社の規定に沿った金額で問題ありません。現年収は[X]万円ですので、生活のうえでは[Y]万円程度を下限と考えています。入社後に成果を出して、評価に応じて上げていければと思っています。」
管理職候補(営業マネージャー、松田 健一さん)
「現在は賞与込みで年収[X]万円です。今回はチーム8名のマネジメントを担うポジションと伺っていますので、[Y]万〜[Z]万円を希望しています。年収だけでなく、評価制度やストックオプションの有無も含めて総合的に考えたいと思っています。」
希望年収で避けたいNG例は?
- 相場を調べずに答える:「とくにありません」「いくらでも大丈夫です」は、準備不足か自信のなさに見えます。
- 低すぎる金額を言う:採用されたい一心で低く言うと、その金額が入社後の基準になってしまいます。
- 幅が広すぎる:「[X]万〜[Y]万円」の差が大きすぎると、下限で決められてしまいます。
- 最後通告のような言い方:「この金額以下なら辞退します」と最初から言うと、話し合いの余地がなくなります。
- 現年収を偽る:前述のとおり、書類で確認されることが多く、発覚すれば内定取り消しにつながることもあります。
本番で落ち着いて答えるにはどうすればいいですか?
お金の話は、頭で分かっていても口に出すと遠慮が出て、語尾が弱くなりがちです。用意した一文を、実際に声に出して3回は言ってみましょう。「その金額の根拠は?」「下限はどのくらいですか?」と聞き返される場面も想定し、短く答えられるようにしておくと安心です。希望年収と並んでよく聞かれる質問は面接でよく聞かれる質問に、経験を話す質問への準備は行動面接でよく聞かれる質問にまとめています。
よくある質問
応募書類の希望年収欄には何と書けばいいですか?
相場を調べて幅が決まっているなら「年収[X]万円以上を希望」のように書けます。まだ判断材料が少ない場合は「貴社規定に従います」と書き、面接で現年収と希望を口頭で伝えるのも一般的です。空欄のままにするのは避けましょう。
新卒の面接でも希望年収を聞かれますか?
新卒採用では初任給が一律に決まっていることが多く、希望年収を聞かれることはあまりありません。聞かれた場合は「募集要項に記載の条件で問題ありません」と答えれば十分です。
転職エージェント経由の場合、自分で年収交渉をしてもいいですか?
エージェントを通している場合は、希望額と下限をエージェントに正直に伝え、企業との条件交渉は任せるのが基本です。面接で直接聞かれたら、エージェントに伝えた内容と同じ幅を答えましょう。言うことが食い違うと信頼を損ねます。
内定後に提示された年収が希望より低かったら?
すぐに断る必要はありません。「大変ありがたいお話です。一点ご相談させてください」と前置きし、相場や担当する業務の範囲を根拠に、再検討の余地があるか丁寧に聞きます。年収が動かない場合は、入社時の等級、評価の時期、住宅手当などの条件で調整できることもあります。
希望年収を高めに言ったら不採用になりますか?
相場に沿った根拠のある金額なら、それだけで不採用になることは考えにくいです。問題になるのは、根拠のない高額や、予算と大きく離れた金額に固執する場合です。幅の下限を現実的にしておけば、企業側も検討しやすくなります。